山の夏の終わりに、鳥たちが教えてくれること
夏の名残と、渡りの気配
八月も終わりに近づくと、近畿の山間では夏鳥たちがまだ元気に鳴いている一方で、少しずつ秋の気配も混じり始めます。キビタキやオオルリは、この時期にはもう子育てを終えていることが多く、若い個体が藪の中で控えめに姿を見せてくれることがあります。华やかなさえずりよりも、地味な地鳴きが増えてくるのもこの季節の特徴です。
サシバの渡りが始まる頃
そして何より、この時期ならではの楽しみといえばサシバです。九月に入ると本格化しますが、八月の終わりから、山の上空をゆっくりと旋回しながら南へ向かう姿が見られ始めます。父がよく、レンズを構えながら「そろそろタカが来る頃や」と嬉しそうに空を見上げていたのを思い出します。
静けさの中にある変化
ヒグラシの声が少しずつ落ち着き、かわってアカトンボが山から里へ下りてくる頃、鳥たちの世界にも確実に季節の移り変わりが訪れています。派手さはなくとも、耳を澄ませ、空を見上げれば、小さな変化がたくさん見つかる季節だと感じます。
そんな小さな変化に気づけることも、山歩きの醍醐味なのかもしれません。