在宅生活中の「もしも」への備え
父が在宅で生活していた頃、常に頭の片隅にあったのが「急変時にどう動くか」ということでした。
自分がそばにいる時は、受診に行くべきか、救急車を要請すべきか、その場の状況を見て判断することができます。しかし、当然ながら自分が不在の時もあります。そうした時には母が一人で対応にあたることになり、実際にいろいろな不安を抱えていたようです。
そこで、あらかじめ決めておいたことがあります。
まず、何かあればすぐに自分の携帯電話に連絡してもらうこと。電話に出ることができれば、状況を聞きながらその場で指示を出すことができます。
そしてもし電話に出られなかった場合は、「♯7119(救急安心センター事業)」に連絡するよう母と取り決めていました。これは、急な病気やケガの際に「救急車を呼ぶべきか」「病院を受診すべきか」迷った時に、看護師や相談員が、医師の支援体制のもとで、24時間365日電話相談に対応してくれる窓口です。判断に迷う瞬間ほど、専門家の声が支えになります。
さらに、救急搬送となった場合にすぐ持ち出せるよう、必要なものをまとめた鞄もあらかじめ準備していました。保険証や普段のお薬情報など、いざという時に慌てずに済むようにという思いからです。
「もしも」の場面は、突然やってきます。だからこそ、あらかじめ考え、準備しておくことに意味があるのだと思います。こうした備えがあったことで、母の不安も多少は和らげることができていたようです。
完璧な備えはできなくても、できる範囲で準備しておくことが、家族の安心につながるのだと改めて思います。